社会のバリアフリー化
現在、駅や庁舎、学校、公民館などの公共施設や、デパートやホテルや劇場などが、どんどんバリアフリー化していることはご存知でしょうか。
これは1993年に制定された障害者基本法と1994年に制定されたハートビル法が関係しています。
障害者基本法は、障害者の自立と社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動への参加の促進を目指して制定されたもので、市町村などの各自治体で「障害者基本計画」の策定に取り組むこととしています。
この法律を基に、1995年に19省庁合同で障害者対策推進本部を設置し、「障害者プラン〜ノーマライゼーションの7ヵ年戦略」が策定されました。
これには、障害がある人々が社会構成員として地域でともに生活を送れるように、重点的に推進すべき施策が盛り込まれています。
その中に社会のバリアフリー化の促進があるのです。
ハートビル法は「高齢者、身体障害者が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」が正式名称で、不特定かつ多数の者が利用する特定建築物(病院、劇場、観覧場、集会場、百貨店など)を建築しようとする建築主に対して、高齢者や身体障害者などが円滑に利用できるように、出入口や廊下、階段、昇降機、トイレなどをバリアフリー化するなどの措置を講ずる努力をするように定められています。
これら障害者基本法、障害者プラン、ハートビル法は、ノーマライゼーションという理念に基づいて定められたものです。
ノーマライゼーションとは、障害のある人たちに、障害がない人たちと同じ生活条件を作り出すことで、障害を持ったままでも、障害がない人と同じように日常生活が送れるような生活環境や条件を整備することが、社会的にノーマルにすることであるという考え方です。
社会のバリアフリー化とは、ノーマライゼーションの思想に基づいて、障害者に対する建築等における物理的障壁(バリア)を除去することを意味し、現在ではより広義に、社会生活、制度や施策、情報分野などあらゆる面における障壁の除去を意味します。
以上のように、地域間格差など様々な問題はありますが、社会のバリアフリー化は少しずつ歩みを進めています。
現在では一般住宅においても、住宅会社が提供する一戸建住宅やマンションのバリアフリー住宅は珍しくありません。
但し、現状では住宅建築業界の不勉強・不理解のためか、段差をなくし、風呂場とトイレに手すりを付けただけで、老後も安心して住めるバリアフリー住宅であると主張するような、正しくない状況も数多く見られます。
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