健康や認知症予防のため
日本の住環境の劣悪さは、高齢者の死亡原因の数字になって現れています。
日本では"不慮の事故"が死因として、がん、心臓疾患、脳血管疾患、肺炎についで5番目ですが、不慮の事故の中では交通事故とともに"家庭内事故"が大きな割合を占めていて、高齢者に限れば交通事故を上回ります。
家庭内事故の内訳では、火災が原因によるものが約半分占めますが、その他には転倒や階段からの転落、そして入浴中の溺死が多いのが特徴的です。
火災はともかく、これら転倒・転落・溺死などは、高齢者の身体特性に合わせた住環境整備(バリアフリー化)をしておけば、かなり防止することが可能なのは明白です。
年をとり体が思うように動かなくなる上に、高齢者にとって過酷な住環境が重なると、気軽に買い物や散歩に出かけたり、庭をいじったり、部屋の掃除をしたり、風呂に入ったりといった、暮らしの活動がつらく煩わしくなり、次第に日常の行動が制限されていきます。
そのため家の中で寝ていたり何もしないでいる時間が増え、筋力や免疫力が落ちていき、ちょっとしたことで怪我をしたり病気にかかりやすくなり、寝たきりになるリスクも高くなります。
情緒・精神面においては、生活にハリが無くなり、ものごとに消極的になり、気力や意欲が衰えがちになります。
このように心身が衰えてしまうと、大きな病気にかかったり、認知症などの症状が現れやすくなります。
しかし、住宅を改修し住環境を整えれば、自分ひとりでできることが増え、自然に行動範囲が広がり、物事に積極的・意欲的になります。
気力が充実してくるので病気にもかかりにくくなり、軽い疾患や認知症の症状があっても、その進行を抑えたり遅らせることも可能です。
高齢者や障害者にとって、住環境を整備することは、健康の維持と病気やボケ(認知症)の予防にもつながるのです。
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